アンテナ技術 MIMO(マイモ)/旧記事

アンテナ技術 MIMO(マイモ)

 MIMO(Multi Input Multi Output) とは、無線通信技術の名前です。
電波の送信及び受信の両方で複数のアンテナを使用することから MIMO(マルチ入力・マルチ出力)と呼ばれています。
 MIMOは、アンテナの数を増やせば増やすほど通信速度を倍増することができます。送信アンテナ2本,受信アンテナ2本(「2×2」と表記します)の場合、通信速度が 2倍 になります。送信アンテナ4本,受信アンテナ4本(「4×4」と表記します)の場合、通信速度が 4倍 になります。アンテナの本数だけ通信速度を倍増できます。
 アンテナごとに別の周波数の電波を使用しているわけではありません。全てのアンテナで同じ周波数の電波を使用して、通信速度を倍増できるのです。それぞれのアンテナは全く別の信号(情報)を送受信しています。

 なぜ、そのようなことができるのでしょう。
 アンテナを複数使用して電波を送受信すると、アンテナの位置関係でそれぞれのアンテナ間の距離が微妙に異なります。電波が送信アンテナから受信アンテナへたどり着く経路も微妙に異なりますから、途中の障害物も微妙に異なります。
 MIMOはこの経路と距離の微妙な違いを識別し、どの信号がどのアンテナから送信された信号かを識別できます。
 電波は、送信されると少しずつ弱っていきます。これを減衰と呼びます。
 また、アンテナ間の距離が遠いとその分だけ信号の到着が遅れます。これを遅延を呼びます。
 MIMOは送信電波に、この電波の減衰と遅延を測定する制御信号を載せており、減衰と遅延の程度を測定することにより、信号がどのアンテナから送信された信号かを識別することができるのです。

 MIMO は、モバイルWiMAX ,XGP で採用されています。
 第3.9世代携帯電話(LTE) でも導入されます。
 最近は無線LANにも使われています。

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