わかりやすいモバイルブロードバンドモバイル通信入門MVNO

MVNO

 MVNO(Mobile Virtual Network Operator) は、日本語では、「仮想移動体通信事業者」と呼ばれます。
 MVNOとは、NTTドコモ や イーモバイル や UQ WiMAX などの移動体通信インフラをもつ事業者から、移動体通信インフラを借り受けて、移動体通信サービスを提供する業者のことです。
 NTTドコモ や イーモバイル や UQ WiMAX などの移動体通信インフラをもつ事業者のことは、対義語として MNO(Mobile Network Operator) と呼びます。日本語では「移動体通信事業者」となります。

 なぜ MVNO という事業者が存在するのでしょう。
 そこには「消費者により良いサービスを提供する」という日本政府の重要な方針が関与しています。
 総務省は平成14年6月に「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」を策定しました。
 そこには次のように書かれています。

 「本ガイドラインは、移動通信分野において更なる競争促進を図り、一層多様かつ低廉なサービスの提供による利用者利益の実現を図るため、また、電波の公平かつ能率的な利用を確保するため、移動通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)の無線ネットワークを活用して多様なサービスを提供するMVNO(Mobile Virtual Network Operator)の参入を促す観点から策定したものである。」

 電波資源は限られた資源です。ある周波数帯域をある事業者が使ってしまったら、他の事業者はその周波数帯域の電波を使用できません。
 この性質から、無線放送や無線通信の世界では電波資源を少数の事業者が独占してしまい、健全な市場競争が行われなくなり、サービスの質の低下を招きやすいという問題があります。
 その良い例がテレビ局です。地上波テレビの世界では新規参入が事実上不可能になっています。既存のテレビ局は事実上の独占企業に近い状態になっていて健全な市場競争が行われているとは言えない状態になっています。
 総務省は携帯電話やモバイルブロードバンドなどの移動体通信市場ではテレビ局のような問題を起こさないように対策を立てました。
 その対策が MVNO なのです。
 NTTドコモ や イーモバイル や UQ WiMAX などの MNO は、総務省からそれぞれの周波数帯域の電波の独占的使用権を得るときに、ある義務が与えられました。
 それは、「 MVNO に自社の移動体通信設備を貸し出すこと」です。
 MNO は電波の独占的使用権を持つ代わりに MVNO へ通信インフラを貸し出すことを拒むことができません。このルールによりモバイルブロードバンドの世界では新規参入が容易になり自由で健全な市場競争が展開されやすくなっています。
 この制度によりモバイルブロードバンド(ワイヤレスブロードバンド)はさらなる低価格化と高品質化が進むでしょう。

 日本のモバイルブロードバンド(ワイヤレスブロードバンド)MNO は以下の業者です。

会社名 サービス名
NTTドコモ FOMAハイスピード
KDDI PacketWINシングル
ソフトバンクモバイル 3Gハイスピード
イーモバイル EMモバイルブロードバンド
UQ コミニュケーション UQ WiMAX
ウィルコム WILLCOM CORE XGP

 MVNOはたくさんありますが代表的な業者は以下のようになります。

会社名 サービス名
日本通信 b-mobile
ニフティ @nifty
NECビッグローブ BIGLOBE
TikiTikiインターネット Tikiモバイル 3G
インターネットイニシアティブ IIJモバイル
アッカ・ネットワークス ACCA mobile
富士通 モバイルPCアクセス
NTTぷらら 高速モバイルオプション
So-net bitwarp

 MVNOは競争の為、自社サービスに独自の付加価値を付けている業者が多いです。
 付加価値の内容には以下のようなものがあります。
「月額通信料金が MNO より安いです」
「12カ月継続して利用すると一万円キャッシュバック」
「自宅の有線インターネットサービスプロバイダを自社にすると、モバイルブロードバンドの通信料金の月額が安くなる」
「公衆無線LANとモバイルブロードバンドがセットで安価に利用できます」
 などのようなものです。

 もしモバイルブロードバンド(ワイヤレスブロードバンド)の利用を検討しているのならば、MNOのサービスだけでなくMVNOのサービスもよく調べてみた方が良いでしょう。

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