わかりやすいモバイルブロードバンドモバイル通信入門第3.5世代携帯電話

第3.5世代携帯電話(3.5G)

 現在(2010年4月時点)の携帯電話回線は「第3.5世代携帯電話」と呼ばれます。
 正式には、「第3.5世代移動通信システム」と呼びます。

 第3世代移動通信システムの内、高速データ通信に対応した規格を「第3.5世代移動通信システム」と呼びます。
 第3.5世代移動通信システムの規格には大きく分けて2種類の規格があります。
 HSPACDMA2000 1xEV-DO です。

HSPA

 HSPA (High Speed Packet Access)とは、W-CDMA を拡張した規格で、高速データ通信に対応しています。規格の仕様上は、下り最大 14.4Mbps の通信速度に対応しております。
 HSPA規格は、下り通信回線の規格と上り通信回線の規格が分かれています。
 下り通信回線の規格は HSDPA (High Speed Downlink Packet Access) と呼ばれます。
 上り通信回線の規格は HSUPA (High Speed Uplink Packet Access) と呼ばれます。
 つまり、HSPA とは HSDPAHSUPA の2つの規格の総称です。

 日本の移動体通信システム提供業者では、NTTドコモ と ソフトバンクモバイル と イーモバイル が HSPA を採用しています。
 各社の HSPA の最大通信速度は以下のようになっています。

会社名 サービス名 下り最大速度 上り最大速度
NTTドコモ FOMAハイスピード 7.2Mbps 5.7Mbps
ソフトバンク
モバイル
3Gハイスピード 7.2Mbps 1.4Mbps
イーモバイル EMモバイル
ブロードバンド
7.2Mbps
(HSPA+の場合21Mbps)
5.8Mbps

以上の3社の内、イーモバイルは HSPA を高速化した規格である HSPA+ という規格を採用しており、既にサービスを開始しています。
 HSPA+(エイチエスピーエープラス)は別名 HSPA Evolution とも呼ばれます。規格上は下り最大 22Mbps、上り最大 12Mbps に対応しています。
 イーモバイルのEMモバイルブロードバンドでは、下り最大 21Mbps を実現しています。
 HSPA+ は HSPA と互換性があるため両者は共存できます。イーモバイルは HSPA の基地局を HSPA+ に順次換装していきます。よって、イーモバイルのモバイルブロードバンドサービスを利用する場合、HSPA+ の基地局のエリアでは下り最大 21Mbps の通信速度になり、HSPA の基地局のエリアでは下り最大 7.2Mbps の通信速度になります。HSPA+ の基地局は現在も拡大中です。

CDMA2000 1xEV-DO

 CDMA2000 1x は「シーディーエムエー二千イチエックス」と読みます。
 EV-DOEVolution Data Only の略です。
 その名の通り CDMA2000 の規格の一つで、データ通信(パケット通信)に特化して通信速度を向上させた規格です。
 日本の移動体通信システム提供業者では KDDI が PacketWINシングル というサービスで、CDMA2000 1xEV-DO Rev.A という規格を採用しています。
 CDMA2000 1xEV-DO Rev.A (Rev.Aはレブエーと読みます)は CDMA2000 1xEV-DO の規格の中の一つで、規格上は下り最大 3.1Mbps、上り最大 1.8Mbps の通信速度に対応しています。
 KDDIの「PacketWINシングル」では、下り最大 3.1Mbps、上り最大 1.8Mbps を実現しています。

第3.5世代携帯電話(3.5G)の高速化

 2010年後半から2012年までに携帯電話回線モバイルブロードバンド提供業者は全て最新の通信規格である第3.9世代携帯電話を採用することを予定しています。
 そのうち、イーモバイルとソフトバンクモバイルは第3.9世代携帯電話を導入する前に、第3.5世代携帯電話の最新規格である DC-HSDPA を導入して早期にさらなる高速モバイルブロードバンドサービスを提供する予定です。

DC-HSDPA

 DC-HSDPA とは、Dual Cell High Speed Downlink Packet Access の略です。
 HSPA+ の通信回線を2つ一度に使用し、通信速度を2倍に高速化した規格です。
 HSPA+ と互換性があるので既存の HSPA+ の基地局と共存できるほか低コストの換装で DC-HSDPA に対応できます。よって短期間に DC-HSDPA の基地局を増やすことができます。
 DC-HSDPA は HSPA+ の回線を2つ使うだけなので、規格上の通信速度は下り 42Mbps の通信速度に対応できることになります。

 イーモバイルとソフトバンクモバイルの DC-HSDPA の導入予定時期は以下のようになっています。

会社名 DC-HSDPA導入時期
イーモバイル 2010年12月3日
ソフトバンクモバイル 2011年2月下旬

※イーモバイルの DC-HSDPA は、既にサービスを開始しています。

※A 2010年11月4日ソフトバンクモバイルは、2011年2月下旬から DC-HSDPAサービスを開始すると発表しました。
当初の予定は7月だったので、予定より5ヶ月ほど計画が先行しているようです。


CDMA2000 1xEV-DO Rev.A+

 CDMA2000 1xEV-DO Rev.A+Rev.A+ はレブエープラスと読みます)は、CDMA2000 1xEV-DO Rev.A の伝送波を3本束ねて高速化した通信規格です。
 規格上の通信速度は、下り 14.7Mbps、上り 5.5Mbps です。
 KDDIでは、2010年10月18日に、CDMA2000 1xEV-DO Rev.A+ を導入しました。サービス名は「WIN HIGH SPEED」です。
 通信速度は、下り 9.2Mbps、上り 5.5Mbps です。

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